ヤマト糊の「ヤマト」の由来

ヤマト糊の「ヤマト」の由来

昔から日本人に愛用されてきた定番の糊(のり)といえば「ヤマト糊」です。日本人ならば誰もが使ったことがあると言っても過言ではないかもしれません。

この糊を開発したのは薪炭商人の木内弥吉という人でした。木内さんは牧を小脇して袋に詰める時に使う糊がすぐに腐ってしまうので悩んでいました。昔の糊は今とは違い、米などのデンプンのみで作られていたため、すぐに腐ってしまう物だったのです。

そこで木内さんは糊に防腐剤を加えて腐敗を防ぎ、さらに防腐剤の臭いを消すために香料も添加しました。「ヤマト糊」誕生の瞬間でした。

社名の「ヤマト」のことを日本の旧称である「大和」に由来すると思っている人も多いと思いますが、実際には「大和」ではなく「矢的」です。矢が的に当たるように商品もヒットするようにとの願いを込めたのでした。

そして「ヤマト」とカタカナ表記にするのはインパクトを与えるためでした。当時は社名にカタカナ表記を用いる会社はまだ珍しく、画期的なことだったのです。