将棋の歩の裏の「と」は金の崩し文字(略字)

将棋の歩の裏の「と」は金の崩し文字(略字)

将棋では、敵陣に深く入った時、王将と金将を除くすべての駒が裏返って能力を増すことが出来ます。飛車は竜、角は馬となって、本来の力に金や銀の力が与えられ、それ以外の駒には全て金と同じ能力に変わります。銀、桂馬、香車が裏返ると、そこには崩した字体で金と書かれています。

しかし歩が裏返ると、そこには「と」と書かれています。金の能力に変わることは分かるのですが、なぜ「と」なのかと疑問に思ったことがある人も多いことでしょう。

これは、単に他の駒と間違えやすいからです。始めは「金」と書かれていましたが、これをどんどん崩して行くうちに「と」となったのでした。歩の裏に書かれてある「と」とは、「金」の略字なのです。