一昔前まで漁師という職業に女性がいなかった理由

一昔前まで漁師という職業に女性がいなかった理由

漁師の世界はまさに男の世界です。たしかにコンブ漁を手伝う女性がいたり、海女さんが海に潜って獲物を取ったりすることはありますが、女性の漁業参加は沿海に限って行われています。未だに遠洋漁業の世界では、固く女人禁制が守られています。

なぜ漁師の世界が女人禁制なのか、これには理由があります。

その一つに、船には航海の安全を祈願して「船魂さま」という女神が祀られており、女性を船に載せると、船魂さまが嫉妬して不猟になるからだと言われています。

海に女神をまつるのは日本だけではなく、西洋の船でも行われています。さらにヨーロッパの言語には名詞に男性と女性の区別をしますが、「海」は女性名詞となっています。