代議士と議員の違い〜代議士と呼べるのは衆議院議員だけ

代議士と議員の違い〜代議士と呼べるのは衆議院議員だけ

代議士と議員、どちらもごちゃまぜに使っている人が多いことと思いますが、実際には明確な違いがあります。それは、代議士という言葉は衆議院議員には使えますが、参議院議員には使えないと言う事です。ということは、県知事や地方議員なども代議士とは呼ばれないのです。

こうなったのは戦前の名残です。衆議院は戦前も衆議院でしたが、参議院は貴族院と呼ばれていました。貴族院の議員はその名の通り、皇族や華族などから選ばれ、議員は天皇陛下の勅任でした。

これに対し、衆議院は戦前も国民投票で選ばれていたため、国民の代弁者、代表者という意味で代議員と呼ばれたのでした。

現在は参議院議員も選挙を通して国民投票で選ばれているため、代議士と呼んでも何ら不自然ではないのですが、衆議院議員の中には「衆議院議員=代議士」ということに強くこだわる人も多いので、参議院議員が代議士と呼ばれることは今のところありません。