水戸黄門はあまり遠くまで旅していない

水戸黄門はあまり遠くまで旅していない

時代劇の水戸黄門で有名な徳川光圀ですが、時代劇の中で光圀は、助さん、格さんを連れて諸国を漫遊し、旅先で困っている人を助けて回っています。ときには悪党を懲らしめています。

しかし、これはフィクションの出来事です。光圀の功績の中では「大日本史」の編纂が有名ですが、その資料集めのために水戸藩の学問所の史官であった佐々木助三郎(助さん)と、水戸藩の御小姓組にいた渥美格之進(格さん)が諸国を回ったのです。黄門さまの諸国漫遊は、これをもとに講釈師たちが創作したものだといいます。

現実に光圀が行った最大の遠出は、47歳の時に湯治のために熱海に行ったくらいのものだったといいます。江戸や水戸の周辺くらいにしか行ったことがなかったのです。