人の噂も七十五日の語源

人の噂も七十五日の語源

好ましくない噂を立てられた友人にたいして「大丈夫大丈夫、人のうわさも七十五日っていうじゃない」などと慰めることがあります。この言葉が使われ始めたのは江戸時代中期以降と考えられていますが、ではなぜ他の日数ではなく、あえて七十五日というのかと気になった事はありませんか?

これには二つの説があります。一つは、野菜などの種をまいて収穫するまでには七十五日くらいかかるため、これを一つの区切りとして、「野菜が種をまいてから収穫するくらい時間がたてば忘れられるさ」としたもの。

もう一つは、日本の二十四節気によるものです。日本では365日を24等分する区切り方がありますが、計算してみると一節気は15日となります。昔から五節気たてば季節は変わると言われているため、「五節気、つまり七十五日もたてば噂も忘れられるさ」と言われるようになったためだとされています。