ゴキブリは食用にも薬用にも利用できる

ゴキブリは食用にも薬用にも利用できる

日本では害虫として忌み嫌われているゴキブリですが、これほどまでに辟易されている国は珍しいと言えます。ゴキブリは本来それほど汚い虫ではないのです。むしろゴキブリの皮膚からは殺菌作用のある物質が分泌されているほどです。

ゴキブリが不潔な虫として扱われるようになったのは、下水から台所に上がってくるようになってからです。とくに日本でゴキブリが増えたのは戦後からで、暖房によって冬でも家の中が温かくなってからです。

外国ではそれほど嫌われておらず、食用や薬用にされてきました。20世紀初めまでは、イギリスの船員は船内のゴキブリを捕えてタンパク源としましたし、体の少数民族の間では、揚げたゴキブリが子どもたちの食用になっています。味は魚の尻尾、または小エビのようだと言います。

薬用としては、中国では神経痛や梅毒の薬の原料とされ、ヨーロッパでは心臓の薬とされました。日本でもぜんそくや霜焼けの薬にされてきたのです。